北海道の秋・浦臼町の鶴沼公園を散策&スワンボート
日本国では桜開花が一番遅く、紅葉は一番早い都道府県がここ。
すでにストーブ点火の蝦夷地
10月。
北海道はすでに肌寒い季節に入り、朝晩は「寒い」と感じ、灯油ストーブで暖房始めた家庭も地域によって少なくない。
ある意味、汗ひとつかかず、快適なウォーキングができる良い気温。
そんなシーズン、数あるお勧めの快適散策スポットの中から、今回は浦臼町の鶴沼公園をご紹介。
スロードライブのススメ
道内を車で観光ドライブする場合、高速道路で突っ走るものいいが、一般道をゆるゆると「スロードライブ」してみるのも良いものです。
スローといっても道路の広い北海道。
幹線道路からわざと外れて、広域農道や回り道をあえて遠回りすると、絵はがきみたいな景色が普通に転がっていたりする。
ただのローカルな風景ではあるが、ちょっと日本基準と違った雰囲気を感じながら、寄り道の楽しさがある。
浦臼町の鶴沼公園
人口1,983人の浦臼町。
鶴沼公園は町の中心から北側の国道沿いに拡がっており、コンパクト(北海道基準では)ながら隣接する道の駅施設と共に、キャンプやボート遊び、散策、温泉や地元のグルメを楽しめるレジャースポットです。
広い池の周囲をカメラ片手に散策しながら。
芝生のサイトで日帰りのデイキャンプでのんびりしながら。
テニスやランニング、バードウォッチングも楽しめる。
つまり、散策し、運動(足漕ぎボート)し、温泉で汗流し、湯上がりに食い歩きができる施設が、お気楽な徒歩圏に集まっているのです。
道の駅グルメ
道の駅は国道をはさんだ向かい側。
鶴沼公園に車を停めて、徒歩でいけるしその逆もある。
道の駅で販売されているB級グルメでは、北海道ならではのジャガイモを使った「揚げいも」や鳥唐揚げの「ザンギ串」、そして浦臼町特産の蕎麦「ぼたんそば」は外せない。
番外編は「ポツンと一軒やきとり」
炭火焼き鳥「やす」 さんです。
いつ営業しているのか、町民以外には謎の店ですが、噂によれば午後1時頃から夕方売り切れまで営業し、月曜は定休らしい。
しかも1本100円程度だが、味はお値段以上だとか、とにかく評判良い。
国道275号線沿いでポツンと目立っているが、車でないと絶対買いに行けない超秘境焼き鳥。
今回は早すぎて開店前でしたが、近々絶対行ってみたい店です。
秋には新そば収穫祭、夏には湖面に映える花火大会など、決して大規模ではないが、北海道ローカルのスローな魅力を楽しめる。
旅程に余裕があるエイリアン(道外人)の皆様には、ぜひ高速道路に拘束されない寄り道をして楽しんで頂きたいものです。
鶴沼公園・問い合わせ先
管理事務所電話番号 0125-67-3109
年中無休
秋は羆にご用心!三毛別羆事件の現地を行く
北海道のヒグマ事情
最近、ヒグマは増えております。
北海道内のヒグマ生息数は現在6,000頭から10,000頭と推定されているが、2019年の江別市森林公園で70数年ぶりのヒグマ侵入や、札幌市南区での徘徊に代表されるように、市街地にも現れるようになってきた。
保護対象であるため、全体的な頭数管理は行われておらず、増加の反面、生息地は年々狭まっており、人間との接触機会も増える分、農業被害・人身被害も増加傾向だ。
それでも、明治大正の開拓時代に比べたら、羆の脅威は格段に低い。
秋の羆は、厳しい北海道の厳冬を越すため、冬眠に備えて栄養を摂らねばならず、そんな羆と山で遭遇したら・・・・と考えると怖い。
冬眠から目覚めた春の羆も危険だ。
腹を空かせて餌を探し求めるタイミングで遭遇したものなら・・・・。
しかし、更に怖いのは冬眠に失敗した羆だ。
例えば身体が大きくなりすぎて、冬眠に使える穴を見つけられず、冬期も空腹抱えて餌を探し回る羆~通称「穴もたず」は、危険度最高レベルである。
その危ない奴に襲われ、数日間に渡り執拗につけ狙われた村があった。
三毛別羆事件・現地
1915(大正4)年の12月9日から14日にかけて、北海道苫前村三毛別(現・苫前町三渓)で発生し、死者7名、重傷者3名(2年後に後遺症で1名死亡)の被害を出した『三毛別羆事件』は日本史上最悪の獣害事件として記録されている。
事件のあらましについては、TVドラマや小説、ドキュメンタリーで数多く取り上げられており、ウィキペディアにも詳細が掲載されている。
たった一頭の人食い羆に銃を持った村人だけでは手に負えず、遠く苫前から警官隊が到着するも実情が判ると恐れをなし、更に遠路の旭川から陸軍部隊を呼び寄せる騒ぎに。
その羆は、最初に食べた女性の肉に味をしめ、執拗に女性を狙い襲ったという。
その現地は現在、集落は無くなり無人であるが、事件の記録を復元した簡易施設がある。
道道1049号線はそこで行き止まりとなる。
復元地の手前数百メートルからは未舗装となり、人家は無い。
羆事件以降、集落から次第に住民が去り、放棄されたそうだ。
現地には当時の簡易な家屋が1棟復元されており、羆の像が家を襲う様子を再現している。
羆は家屋に侵入して母子を食い殺し、別の家屋では羆狩りで男達が出払ってる間、女子供達が避難して集まっていた家屋も襲撃され、多数の死者がでた。
野生動物は火を怖がるなどの説は、この羆にはまったく通用せず、犠牲者の一人は遺体ごと連れ去られ保存食にする為、雪の中に埋められていた。
捜索隊が埋められた女性の遺体を見つけ、持ち帰った。
村人が通夜を営んでいたところ、羆が遺体を取り返す為、外壁を破って侵入してきた。
「自分の獲物」への執着はすさまじく、棺桶から遺体をさらっていったという。
尋常でない凶暴な相手に、北海道警察も手をこまねいていた訳ではなく、村人を説得して「遺体を餌にして羆をおびき寄せ撃ち取る」という異例の待ち伏せ作戦を実施する。
しかし勘の良い羆は危険を察したのか、周囲を徘徊するも立ち去ってしまったという。侮れぬ知能だった。
最後の防衛線で撃退した場所
遺体囮作戦も失敗、雪深い六線沢集落は放棄し、三毛別川を渡った側にある集落へ住民は全員避難したものの、そこも危険度は大差ない。
羆は空き家になった家屋を荒らし回り、貯槽食品を食い荒らし、昼間も行動するようになって、もはや人を恐れなくなっていた。
事件発生から4日目の12月13日午後8時頃。
当時、ここに架かっていた「氷橋」と呼ばれる仮設橋を前に、警官隊とマタギが警戒していたところ、一人が暗闇の中の不審な動きに気づいた。
対岸には大木を切り倒した切り株が6つあるのだが、どうも1つ増えているように見える。
切り株が7つ?
ざわつく警官隊は銃を構え「熊か?人か?」と問うが、応えがないまま切り株が動いた!
そこで一斉に射撃すると、やはり潜んでいたのは羆であった。
味を覚えた女の肉を食べたさに、避難先へ狙って川を渡るつもりだったのか。
そして羆の渡河をここで阻止したことに因み、現在も「射止橋」と呼ばれている。
人食い羆の記憶
射止橋での射撃で羆は傷を負い逃走するが、かすり傷程度のダメージした与えていない。
しかし血痕が雪の上に続いていたので、翌14日から陸軍と警察・銃をもつ近隣村人など200人態勢の討伐隊が追跡を開始。
午前10時頃。
木陰に身を隠し、追ってくる討伐隊を注視していた羆を、別方向から密かに接近した伝説のマタギが二発撃ってついに仕留めた。
羆事件復元地への道は『ベアーロード』と名付けられて、可愛らしい羆親子のキャラクターが描かれた看板が、多数掲げられている。
羆事件も世間に認知されるようになり、混み合うことは無いが、現地を観ておこうとわざわざやってくる観光客が結構います。
公共交通機関は無いので、車しか訪問手段がありませんし、冬期は雪に埋まり近づくこともできません。
見学は無料です。
その代わり案内スタッフもおらず、羆に背後を取られないよう警戒しながらの見学です。
現地を観たあと、27km離れた苫前町中心部にある『苫前町郷土資料館』には、より詳しい記録や展示がありますので、併せて見学するのをお勧めします。
悲惨な事件から104年。
現地の慰霊碑では毎年、犠牲者への法要が行われているそうです。
105回目の冬が三毛別にくる。
三毛別羆事件復元地アクセス・詳細
道道1049号線行き止まり地点
見学期間:5月1日から10月下旬
※照明設備が無いので夜間の見学は危険。
※携帯電話は圏外
※見学無料・スタッフ無し、トイレ無し
※復元家屋内にパンフレット、訪問記念スタンプあり
【問い合わせ】
苫前町企画振興課 商工観光係
電話 0164-64-2212
北海道の新そば祭りで食い倒れ・浦臼町新そば収穫祭レポ
- 幻の品種「ぼたんそば」ブランドを誇る町
- 野性味ある香りが根強い支持
- 新蕎麦のエレクトリカルパレードやあ(笑´∀`)
- 浦臼蕎麦の名店「ぼたん亭」で十割蕎麦に唸る
- 浦臼町ぼたんそば・新そば収穫祭 詳細・アクセス
- 裏技
幻の品種「ぼたんそば」ブランドを誇る町
北海道の9月後半から10月は新蕎麦の季節。
道内各地の蕎麦産地では収穫祭と銘打ってのイベントが催され、蕎麦好きには嬉しいシーズンであります。
「ぼたんそば」とは、北海道内で古くから作付けされてきた品種ではありますが、他の改良品種と違い穂の背が高い為風に弱く、収穫が難しいから農家には敬遠され、いまでは浦臼町を中心としたエリアで細々と生産されている幻の蕎麦です。
野性味ある香りが根強い支持
そんな収穫に苦労する品種だが、それだけ野性味があるというか、香りや味が優れており、蕎麦通には好まれているという。
そんな「浦臼ぼたん蕎麦」を、道内各地の蕎麦好き達が美味しく仕上げた手打ち蕎麦の数々。
イベント参戦第1食目は、雨竜町の手売ち蕎麦同好会さん作品。
茹でたてをすぐ頂きました。
旨い!そして確かに良き新蕎麦の香りは、一般小売り店で販売されている商品とは段違い。
新蕎麦のエレクトリカルパレードやあ(笑´∀`)
上記は滝川町の蕎麦好きが作る「鴨せいろ」
温かいつゆと、冷たい蕎麦がワンプレートになっていたが、あまりに美味しくて全景撮影を忘れて、蕎麦をすすってしまった。
次に食したのは奈井江町(ぼたんそば作付け元祖はこの町の人)手打ちそば道光会の屋台。
ここではエビ天が2本のった盛りそばを頂いた。
北海道の素人蕎麦打ち名人大会・丸山 勝 第4代名人直伝の技を誇る道光会は、道内各地の蕎麦イベントでもお馴染みだ。
エビもカラッと旨いが、やはり蕎麦は秀逸。
続いては上砂川町からエントリー、手打ちそば愛好会では、シンプルに「かけ」を注文。
温かいぼたんそば、また格別。
正直、腹がきついがまだまだ!
真打ちはイベント会場の外にいる。
浦臼蕎麦の名店「ぼたん亭」で十割蕎麦に唸る
賑わう会場から、あえて遠ざかる。
公園前の国道275号線を渡ってすぐ、道の駅鶴沼がある。
ここの片隅にこじんまりと店を構えるのが「ぼたん亭」さん。
「そば処ぼたん亭」さんの売りは、ぼたんそばで作った十割そば。
十割そばなら、新そば季節、しっかりとした香りを楽しめるであろうが、しかし・・・・
私は十割そばをあまり好まない。
ぼそぼそ食感で、食べるそばからブチブチ切れてしまう。
そば通からなんと言われようが、十割は口に合わぬ。
ところが、ここ「ぼたん亭」さんの十割蕎麦は、機械打ちではあるが、コシ・弾力性があるだけでなく、ブツブツ切れることなくツルツルと喉越し良いので驚く。
鶴沼の名に違わぬツルツル感。
そして香り高き味わい。
絶品である。
浦臼のそば粉
広尾産の昆布
京都産の上花けずりかつお
そうして仕上がる出汁を、小鉢に盛ってサービス品として振る舞ってくれました。
これがまた!!
日本酒が欲しいっっっっっっw
こうして半日に満たぬ時間で1日食べ歩いたように満腹( ̄∇ ̄)
苦しい腹を押さえての帰途でしたが、最高に満足の蕎麦まつりでした。
浦臼町ぼたんそば・新そば収穫祭 詳細・アクセス
会場:北海道樺戸郡浦臼町(うらうす)キナウスナイ(鶴沼公園内)
開催:2019年の場合~9月最終土曜・日曜
開場:午前10時
閉場:午後2時
駐車場:国道はさんで向かいの道の駅や隣接する神社横に駐車できます(現地案内あり)
アクセス:車で札幌中心部から国道275号線で約1時間半
JR学園都市線・鶴沼駅下車徒歩10分(1km)※運行本数が極端に少ない単線の為、JR利用は帰りの便確認が必要。
裏技
開場は10時。昼近くには各屋台行列になり、なかなかお目当ての屋台蕎麦を食べることが出来ないくらい混雑する場合もある。
実は各屋台、開場前の午前9時半には販売を始めてました。
会場への入場もでき、混まずに何店も回れます。
2019年9月はそうでした。
次回もそうだとは保証しませんので悪しからず。
北海道矯正展2019・札幌刑務所グルメと塀の中の暮らし
札幌刑務所と全道刑務所の一大イベント
札幌刑務所で毎年恒例の《北海道矯正展》が去る9月29日(日)に開催されました。
今年も全道の刑務所が「自慢の刑務所製品」を多数携え、テント村での即売会に集いました。
このような刑務所作業で作られる製品は、木製品・衣類・革製品・金属加工・農産品など多岐にわたり、受刑者の更生の成果でもある。
札幌刑務所は全国でも有数の敷地面積を誇り、その広さを利用した農場で作られた作物が、矯正展では大人気だ。
タマネギ、ジャガイモは破格の袋売りで、それを目当てに開場前から行列ができる。
刑務所グルメ代表はカレーライス
矯正展の楽しみは、多数のキッチンカーや屋台の食べ歩きでもある。
とくにこのカレーライスは、刑務所農場で収穫された野菜を使っており、麦飯にかかるルウは絶品です。
刑務所が立地する札幌市東区はタマネギが特産で、その甘みでマイルドに仕上がったカレーは、毎年食わずにいられない。
定番だが焼きそばは外せない。
どっしりフランクフルト。
普通のお祭りと変わらぬ屋台の充実ぶりである。
同じ焼きそばでも、会場内のキッチンカーで価格に違いがあったりする。
慌てずよく見て回るのが賢い矯正展グルメの楽しみ方です。
動物たちやミニ遊園地も
ひよこ刑務所がありました。立派な唐揚げになるんだよ。
彼らも塀の中。
ミニ新幹線が子供たちを乗せて走るのを、蛇がガン見してました。
彼にはあれが、獲物を独り占めしたライバル蛇に見えたのかもしれませんね。
収監施設見学ツアー
毎回午前と午後に分け、普段は窺い知れない収監施設を見学できるツアーがある。
以前参加した時にレポートした「刑務所の中」については、過去記事をご覧ください。
↓ 刑務所見学ツアー詳細
基本的にカメラもメモもNGであるツアーは、見聞きしたものを記憶から書き起こさねばならない。
見学時には手渡される袋に、携帯電話やカメラなどは収容して、撮影や使用は禁止です。
今回も参加しましたが、前回参加で見逃し・聞き逃していたものは以下の通りです。
●札幌刑務所は収容人員2,500人であるが、昨今は受刑者が減り、令和元年9月末時点では1,100人だそうです。
テレビでは凶悪事件が派手に報じられるから、犯罪は増えていると思いがちですが、さにあらず。
●所内に4カ所ある大浴場。
その脱衣室に掲示されていた注意書きが目を引いた。
「入浴中の交友禁止」
黙々と入浴して出なければならない。
入浴時間15分の規制があるから、そもそも交友などしてる暇は無い。
●受刑者の食事は受刑者が作っている。
現在、約30人の調理担当受刑者が、1,100人の腹を満たす食事を3食毎日作っている。
基本的にご飯は麦飯であり、暴飲暴食アルコールとは無縁なので、糖尿病だった受刑者が体質改善で治癒するなんてこともある。
とはいえ、入らないことが大事
それに尽きますね。
【札幌刑務所】
札幌市東区東苗穂2条1丁目5-1
野幌森林公園の歩き方
都会の隣に広大な森が広がる
北海道札幌市・江別市・北広島市の三市にまたがる広大な森林公園があります。
野幌原始林の名で市民にはお馴染みの道立公園ですが、都会の近郊にこれほどまとまった森林が宅地にならず残されたのは極めて稀。
その広さは2,053ヘクタール。
東京都で言えば港区や北区に相当する面積です。
その中を四方八方に遊歩道が巡っています。
その総延長は42.8㎞。
鳥獣保護区でもある森林公園は、北海道で染みであるキタキツネ、エゾシカ、エゾリス始め、多種多様な野鳥も観察できます。
ヒグマについてはまず出没の心配はありませんので、安心して森林散策ができます。
初級お勧めコースは大沢口スタート
とは言え、たくさんのコースから、どこを選べば良いか悩みますね。
そこで、先ずは取っかかり易いコースから。
森林公園マップの一番上に■マークの「自然ふれあい交流館」からスタートしましょう。
ここは、公園への遊歩道入り口のひとつである「大沢口」と呼ばれるポイント。
30台程度は停められそうな無料駐車場や公衆WC・自販機などがあります。
交流館でマップを入手!
ふれあい交流館で先ずは先ほどの遊歩道マップを手に入れよう。
スマホでもマップは見られるけれど、限られて液晶画面のサイズでは、マップ全体を見ながらの散策には不便なのと、バッテリーも消耗する。
何かにつけ持っていると便利なマップは、交流館玄関入ったら、すぐ右手のカウンターに置いてあります。
ここでは原始林の自然や動物についての展示や書籍、情報コーナーがあります。
記念塔を目指して
交流館からは、マップのオレンジ色で描かれた「ふれあいコース」へ。
建物玄関前の遊歩道に沿ってクマ笹の道を行くと、北海道開拓百年記念塔が森の向こうに現れます。
高さ100mの奇抜な鉄鋼製タワーが、森の中にそびえ建つ光景は、ちょっとSF映画じみて見えます。
以前は展望室へ登れたのですが、現在は閉館しています。
そして残念ながら、百年記念塔という名がありながら、築100年待たずに解体することが決定しました。
外装の鋼板腐食が進み、維持費や修繕費がかさむ為だそうです。
記念塔を横目にマップにある「瑞穂連絡線」を800m行き、突き当たりを左へ行けば1kmで出発地点。
右に行けば1.1kmで瑞穂の池園地に出ます。
瑞穂の池園地
ついたらお弁当を開くに最適です。
芝生とあずま家、池、鳥、かぜ。
暫し休憩したら、今きた道を引き返し、今度は大沢口へ道なりまっすぐ。
そしてゴール。
ゆっくり歩いても二時間かかりません。
ダイエットしたい方。
頭を空っぽにして汗かきたい方。
和みつつ散策したい方。
野幌森林公園はいつでも待ってますよ。
北海道から一泊二日で行く道民の為のガイド 「横須賀軍港めぐり」&「戦艦三笠記念館」
目次
- 今回のお勧めは横須賀
- 土日休みを利用し横須賀へ一泊二日で行けるのか?
- 【土曜日】スケジュール感の一例
- 宿泊先は横須賀中央駅近くが便利
- 到着当日はどう過ごす?
- 【日曜日】スケジュール感の一例
- 日曜に三笠を見学する場合はちょっとタイトなスケジュール感
- 土曜日に三笠観光を済ませた場合は余裕あり
道民が北海道から南下するのも楽な時代になりました。
飛行機は安くなったし、一応南端ではあるけど函館に新幹線もたどり着いた。
だから一泊二日でも、行き先の選択肢はずいぶん増えましたし、予算的なハードルも下がりました。
今回のお勧めは横須賀
軍艦好きにはたまらない『横須賀軍港めぐり』と、歴史好き憧れの『戦艦三笠記念館』を先日気楽に旅してきました。
この二大観光目玉は実はそれぞれ徒歩圏です。
旅程や見学のコツなどをご紹介致します。
計画のご参考になれば幸いです。
土日休みを利用し横須賀へ一泊二日で行けるのか?
余裕で行けます。
やりたい事、見たいものが決まっているので、その目的地に集中して限られた時間を割り当てます。
ではまず、新千歳空港から横須賀までの旅程を。
【土曜日】スケジュール感の一例
12:00 成田空港到着
飛行機から降りたら第三ターミナルから徒歩かシャトルバスで第二ターミナルへ移動します。
徒歩なら10分~
基本的に荷物は機内持ち込みで収まる「7kg以内」にするだけでも、引き取る手間が無い分、時短となります。
第二ターミナルビル地下の鉄道駅から、時間的に焦らず乗り継ぎできるよう、着陸から1時間後のアクセスを記載しましたが、早く移動したいならこれより前の電車でGo!
選択肢としては……
①品川へ直通:13:17 JR特急成田エクスプレス(指定席1,490円・特急料金1,700円・1時間5分)品川着14:22 ⇒これ楽!
②JR成田エクスプレス(指定席1,700円・特急料金1,310円・51分) プラス、東京駅で山手線乗り換えて品川駅へ。
③京成特急スカイライナー13:22(指定席1,230円・特急料金1,235円・所要時間36分) プラス、日暮里駅で山手線乗り換えて品川駅へ。着は14:31
安いのは京成。
しかし山手線に乗り換えして11駅の差がある。
だが正直、それほど時間的に大したロスではないので、どれでもいいと思います。
乗り換え無しで楽なのは①ですね。
但し、①はそれほど頻繁には出てませんので、お勧めはタイミングが合えば迷わず①
あとは低価格で③でしょうか。
品川駅に着いたら、そのまま同じ駅構内に乗り入れしている私鉄、京急本線の快速特急(快特)に乗り換えする。
乗り換えまで時間あるから、駅構内にある飲食店街で昼食休憩する余裕あり。
15:22 横須賀中央駅到着。
横須賀といえば海軍カレー。
駅前にはカレーをもった水兵さんが迎えてくれる。
宿泊先は横須賀中央駅近くが便利
あらかじめ予約する宿泊先は、できるだけ駅から徒歩で数分以内がよい。
理由は後述しますが、二日目の「軍港めぐり」「三笠記念館」観光との時間的・地理的兼ね合いからです。
お勧めは駅から徒歩僅か4~5分の「横須賀セントラルホテル」です。
シーズンによって料金は変動しますが、シングル洋室・朝食バイキング付で15,400円でした。
部屋も綺麗で機能的。
到着当日はどう過ごす?
ホテルチェックインと荷ほどき終わりで一息つくのは16時頃と想定すると、今から行き先としては……
①三笠記念館(ホテルから徒歩圏・約13分)
②横須賀中央駅界隈散策(人気の横須賀海軍カレー店や、意外と刺身が旨い店が多い居酒屋ハシゴなど)
この両方、またはどちらかです。
三笠記念館は閉場が17:30だから、急げば間に合うものの正味1時間半弱の時間内で見学となる。
それでも結構楽しめるが、更にじっくり見学(説明員によるツアーに参加等)したい人は翌日に。
夕陽に染まる戦艦三笠の艦上で、黄昏れたい人は到着当日をお勧めしますし、翌日も日程に余裕が出ます。
ちなみに横須賀軍港巡りの方は、船が1日7便となってます。
しかし最終便は16時で、しかも不定期臨時便ですからアテにならない。
こちらは翌日ですね(そうゆう旅程を予め組んで、事前に予約する方が無難)
メインの楽しみは残しておき、当夜は駅界隈を気ままに散策。
横須賀グルメと酒場放浪などで過ごすのも良いですよ。
【日曜日】スケジュール感の一例
7:30 朝食
8:30 チェックアウト
8:40 横須賀中央駅前・交番の横にあるコインロッカーに荷物を預け、最低限の携行品を持ち軽装になる。
徒歩でヴェルニー公園へ向かう(徒歩25~30分・タクシーなら5分)9:10 ヴェルニー公園・記念館見学。
公園内には柱島で謎の爆沈をした戦艦陸奥の主砲(実物)が展示されている。
園内からは横須賀軍港の一部が眼前に拡がり、運が良ければ「ヘリ搭載護衛艦いずも」をはじめとする艦船や潜水艦が停泊しているのを間近で見ることができます。
1時間おきに出る観光船ですが、あえて11:00の便を予約し、公園散策を先行した理由は……
10:00 軍港めぐりチケット売り場で支払い、10時に出港した観光船を見送りつつ、そのまま乗船口に並ぶ(艦船撮影を目的とする人はここ大事)
軍港めぐりの観光船予約は、あくまで乗船予約であり座席指定ではない。
そして、観光船の航行コース・船の向きから「進行方向の右側列・二階席」がベストなのです。
右側の席ならば、間近に潜水艦や米海軍原子力空母「ロナルド・レーガン」、そして「いずも」やイージス艦を『人のアタマに邪魔されることなく』視界良好に撮影できる。
だから観光船が軍港一周して戻ってくる前から、乗船口に並ぶのです。
11:00 乗船開始⇒2階・右側の席へ!
くれぐれも『船の進行方向の右側列・2階』ですよ。
11:50 下船
本来なら隣接するイオンで休憩や食事が出来たのだが、現在閉店しています。
そのまま徒歩(約25分~30分)かタクシーで三笠公園を目指した方が良い。
正直、移動にタクシーは使わず、徒歩で問題ありませんでした。
徒歩30分と記載しましたが、実際は20分強しかかからなかったと思います。
(暑さで熱中症が心配な季節は注意です)
日曜に三笠を見学する場合はちょっとタイトなスケジュール感
12:15 三笠公園・戦艦三笠記念館
たっぷり2時間滞在したとして……
13:30 徒歩で横須賀中央駅前の交番横に着(13分~15分)
コインロッカーの荷物回収し、改札くぐり来た時と同じ「京急本線・快特・品川行き」に乗る。
ただし、その前に駅前の店で昼食を摂りましょう。
★快特は13:27 13:37 13:47 13:57 14:07……と10分おきに出ており、44分で品川に着く(638円)
昼食・休憩1時間しても余裕あり。
14:27 乗車
15:11 品川着
JR特急成田エクスプレスに乗り換えると、そのまま成田空港第二ビル駅へ直通(指定席1,490円・特急料金1,900円・1時間7分)
15:20 品川発
16:27 成田空港第二ビル駅
徒歩かシャトルバスで第三ターミナルへ移動
16:50~17:00 には第三ターミナルで航空会社チェックインができる。
LCCの新千歳行き最終は20時台だから、21:50に着となる。
以上は日曜日に「三笠公園・戦艦三笠記念館」観光を組んだ場合。
土曜日に三笠観光を済ませた場合は余裕あり
土曜に済ませた人は、11:50に軍港めぐりが終わったら、そのまま横須賀中央駅をタクシーで目指しましょう。
やはり、横須賀中央駅前で昼食休憩1時間として……
前述の時刻~★印の京急本線快特に乗車
13:27 横須賀中央駅発
14:11 品川駅着
乗り換え
14:20 JR特急成田エクスプレス
15:23 空港第二ビル駅着
第三ターミナルへ移動
15:45頃 航空会社チェックイン
17:30頃の新千歳行きに、手続きも余裕を持って搭乗できる。
19:15 新千歳着
こちらの方が、帰宅してから一息つく余裕がありますね。
あと必携は乗車券を買わずに済む「ICカード」
首都圏では「PASMO」が各私鉄でも使用でき便利で、札幌中心とした道央エリアでも使用できます。
加えてスマホにダウンロード必須は「乗り換え案内アプリ」
これさえあれば無敵です。
本記事掲載の時刻などはあくまで参考につき、実際の移動ではアプリで時刻やアクセスをお確かめ願います。
それでは良い旅を!
北海道からお手軽に伊豆の離島へ行くには?「大島・新島」
北海道から本州の離島旅がしたい場合
北海道から道外の離島へ旅したい場合、ハードルは高い。
特に人気の沖縄県などは、LCCが普及したにしても「高い航空運賃」「長い休暇取得」「それなりの出費」が必要だ。
ただ、北海道とのアクセスによっては、悪天候による欠航さえ無ければ『最短2泊3日』で帰ってこれる島もある。
それはどこか?
時短旅行のお勧めなら伊豆諸島の大島と新島
東京から近い伊豆諸島、とくに大型客船とジェット船で離島観光の『短く・安く』を実現できるのが『大島と新島』です。
同じ航路で式根島と神津島にも足を延ばせるが、時短でいくならこの二島だ。
船便・料金について
大型船だと大島へは、東京(竹芝桟橋)より夜行最短6時間。
新島へは8時間30分だ。
船中泊となりベッド(特二等以上)で寝てるうちに到着する。
船は4,922tの客船「さるびあ丸」で大島到着は夜明け頃。
ゴールデンウィークのこの時期は、ちょうど朝陽が海から昇る時間帯。
大島で客を降ろしたら、次は新島へ向かうが、夜明けの海は見ものだ。
天気良ければ気持ちよい朝陽がデッキを照らすので、早起きをオススメする。
一方、高速船は早い。
いわゆる水中翼で海上を滑るように疾走する。
推進力はスクリューではなく、前から海水を吸い込み、後方へ噴射する「ウォータージェット推進」だ。
高速ジェット船なら所要時間は、大型船の3分の1。
ただ、波が高い日にはかなり揺れたり、波が水中翼にぶつかる衝撃音がする。
船酔いする人は酔いどめが必要かもしれない。
座席は全席椅子である。
速度は早いから日帰りすら可能だが、ここは島内観光で最低1泊はしたい。
伊豆の下田からも船が出ているが、道民の旅程なら選択は東京発が近いし早い。
行きは船中泊の夜行大型船、そして島ついたら丸1日観光したり泳いだり、温泉も3カ所ある。
そして翌日、高速ジェット船で東京へ帰ります。
船賃はこの場合、往復で15,040円(消費税8%含む)
*ネット予約料金 *行きの大型船は特二等利用
朝10時半頃に新島出航の高速船なら、東京竹芝桟橋到着が13時頃となる。
昼をゆっくり都内で食べて、多少遊んでから成田空港へ移動しても、新千歳行き飛行機には困らない。
船を運航する東海汽船のホームページはこちら
参考:新千歳空港から東京・竹芝ターミナルへのスケジュール感
発着時間や料金は時期や諸事情により変動しますので、あくまで目安としてご参考願います。
一例として下記のような旅程となる。
新千歳空港:バニラエア 朝8:18離陸
成田空港 : 朝9:53到着
⇒成田空港第三ターミナルから徒歩かシャトルバスで移動(所要約10分~20分)
⇒成田空港第二ビル駅から鉄道(私鉄・JR両方利用可能)東京駅か日暮里駅のいずれかで下車し、どちらにしろJR山手線に乗り換える。
船が出る桟橋に最寄りの駅が山手線浜松町駅だからです。
成田空港第二ビル駅から移動お勧めは京成スカイライナー。
座席指定の特急料金を含む2,465円で、乗り換え無しで日暮里駅に着く。
僅か36分で到着だ。
ちなみにJRでは特急成田エクスプレスが東京駅まで乗り換え無しで1時間9分。
料金はちょっとお高い特急料金含む3,217円。
この違いは、竹芝桟橋最寄りの駅であるJR山手線浜松駅に
日暮里からは9駅目(乗車時間19分・165円)、東京駅からは4駅目(乗車時間4~6分・154円)かの違いだけです。
実際、大型船が出るのは夜行のみで、出航は夜11時だから大差ない。
時間まで山手線沿線で遊ぶ時間がたっぷりある訳だ。
自由に過ごしてフェリーの出航手続き時間(乗船30分前)に間に合えばよいのであって、都内で遊ばず桟橋直行する方なら、新千歳を18:30に離陸する飛行機でも余裕で間に合う。
但し、浜松町駅から旅客船ターミナルまでは荷物を持って徒歩10分弱なので、時間を余計にロスをしたくない方は、空港で手荷物は預けずに機内持ち込みを推奨します。
(持ち込める荷物の重量やサイズは規制《おおよそ7kg》がありますので、利用する各航空会社のHPなどで事前確認してください)
新島の魅力につきましては、別の記事でご紹介したいと思います。
それでは、いってらっしゃい!
札幌のスリランカカレー専門店「PaniCafe(パニカフェ)」
目次
札幌観光に来たらまず食べたい北海道グルメは?
定番ジンギスカンや札幌ラーメン! 海鮮もいいですね。
そして1971年に元祖の名店「アジャンダ」に始まった札幌スープカレー。
この新たな食文化も今や完全に定着し、北海道グルメの顔になりました。
札幌だけでなく全道に拡がるスープカレー。
わざわざスープカレー名店巡りに北海道を訪れるマニアもいますが、それだけハマる奥深い味です。
そんなスープカレー系の専門店に新たな風が。
それは…スリランカ風カレーです!
路面電車で食べに行こう「PaniCafe(パニカフェ)」
札幌市中央区内を循環する路面電車は「市電(しでん)」と呼ばれるお手軽な市民の足。
札幌観光の中心地、テレビ塔のある大通公園付近やススキノの停留所から、外回り内回り両方向どちらでも良いので市電に乗れば、あとは「山鼻19条停留所」で降りるとパニカフェはすぐ目の前です。
ちなみに市電はどこまで乗っても料金一律200円(小人100円)です。
赤と黄色のカレー共演
こちらはワンプレートのランチセットで価格は1,000円(税込)
左の赤い方が辛い「肉カレー」
右側の黄色い方がココナッツミルクベースの甘い「野菜カレー」です。
奥にはサラダと「パパダン」というスリランカの豆煎餅(トルティーヤみいな食感)
手前にはひよこ豆が盛り付けられ、これら付け合わせが左右のカレーをダムで仕切る。
選べる具材とライスの量
肉カレーの具は辛い方からスパイシーチキン、和風ポーク、キーマ。
追加料金でラム、シーフード等とチョイスできる。
野菜カレーは季節によって変わる。
今回はキャベツだったがタマネギ、長芋、焼き大根などだ。
プレートの真ん中に鎮座するライス。
なんと追加料金無しで量を0~350グラムまで小刻みに選べる。
炭水化物を節制している人にも嬉しいシステム。
しかもランチタイム(11:45~15:00)には紅茶(ホット)とヨーグルトと、少量ですが彩り鮮やかなピクルス盛り合わせの小皿が付いています。
ちょっと得した気分。
パニカレー食べ方は自由共和国!
赤い肉カレーの深みある辛さと大きめの鶏肉を味わう。
甘い野菜カレーと交互に食べるもよし。
付け合わせ「ダム」を食べて左右カレーを好み比率で混ぜるもよし。
色は二色だが食べ方は十人十色の自由さです。
異国の薫りとスパイスの香り
panicafe(パニカフェ)は決して広いお店ではない。
女性オーナーが一人で切り盛りするから、昼時には注文から提供まで多少時間かかります。
スケジュールに余裕を持って訪問するのがよいでしょう。
カウンターとテーブル席からなる店内には、お店のキャラクターである象の置物や民芸品などが並ぶ。
暖簾にも羽の生えた象さんが描かれています。
象はスリランカでは神聖な存在として愛されています。
札幌では数少ないスリランカ風カレー風(日本人好みに合わせた調理の為店主が命名)のお店は、開店してから約5年。
電車通りに面しているとはいえ地味な店構えですが、着実にリピーターを増やしているようです。
市電の車窓から看板を見て「パニカレーって何?」と気になっている札幌市民も結構いるはず。
考えてみれば、ここは「札幌スープカレー元祖のアジャンダ」が開店した地に近い。
小さいお店だが、この地で勝負する心意気も応援したい。
もし冬期に訪ねるなら、期間限定「札幌出身仮想アイドル」初音ミクが全面に描かれた札幌市電車両『ミク電』に乗って行くのも一興ですね。
札幌刑務所見学ツアー / 塀の中の暮らしと設備はどうなっている?
目次
罪を犯すか刑務所での面会以外、一般人が刑務所の中に「堂々」と入る方法は、年に一度だけ開催の開放イベントである『矯正展』しかありません。
北の都にある札幌刑務所は収容定員1,015人の規模。
住宅地や商業エリアもある東苗穂地域とは思えない別世界が、長大な塀に囲まれた向こう側に拡がる。
北海道らしい広大な敷地内には、懲役作業を行う農場や工場が幾つもあり、所内には死刑執行の刑場も存在している。
ここで毎年9月の最終日曜か10月第1日曜(あくまで傾向)に開催される「矯正展」は、普段覗うことが出来ない刑務所の内部に入れる唯一の機会だ。
本記事では、わたしが札幌刑務所内を見学した際に見聞した、施設の様子や受刑者服役生活の一端をご紹介致します。
尚、当然ながら監房がある収監施設に、カメラやメモ帳は持ち込めないので、画像はありません。
すべて見聞した時の記憶を後に書き起こしたので、事実誤認があるかもしれないことをご了承ください。
本庁舎はあくまでシャバの一部
よくドラマに出てくる受刑者との面会室。
札幌刑務所の場合、ここは厳密には収監施設とは別の建物だ。
どうやって繋がっているかは不明だが、面会室があるのは一般人も出入りできる本庁舎(事務棟)であり、服役施設はその背後に拡がっている。
本庁舎は2008年に建て替えした明るいビルで、小さな町の役場を思わせる造りだ。
このような厳重警備を想像していたが、ここまで大げさでは無かった(笑)
ただし、正門では当然警備からチェックを受け、来場の目的等を申告する。
ふらっと訪れて見て回る訳にはいかないが、ここでは刑務所に物品の納入する業者や、各種入札も行われており、わりと一般人の出入りは多い。
矯正展の時は自由に出入りでき、撮影も可能だった。
札幌刑務所矯正展
年に1度の矯正展では、開場9時を前に多くの市民が並ぶ。
行列の目的は刑務所農場で収穫されたタマネギやジャガイモ等の即売会。
タマネギ10キロ1袋が500円程度と格安だ。
正門から本庁舎までが矯正展のイベントエリアです。
多くのキッチンカーや屋台テントが並び、ステージではコンサートやYOSAKOIソーラン演舞イベントも行われ、とても賑わう。
刑務所見学ツアー
刑務所見学ツアーは当日の午前と午後の2回実施。
1回約200名程度の定員で、「東門」前のテントで受付をして並んで待機する。
事前予約は出来ない。
内部は撮影禁止なので、受付で貰う透明袋にカメラや携帯電話や金属製品を入れて携行し、見学ツアー中は袋から出してはいけない。
やがて門が開く。
ツアーの開始だ。
大きな鉄扉から入ったら、そこはもう「塀の中」だ。
その塀には、外からは視界に入らない脱走防止用のフェンスが張り巡らされている。
果たして電流が流れているのかは不明だが、普通に考えたらセンサーくらいは装備してそうだ。
巨大ホール
建物内で最初に案内されたのはテニスコートが何面も入るような広い空間。
清掃行き届き綺麗なうえ、採光を考慮した設計で内部に暗さが無い。
まるでショッピングモールのような、3階分もある高さの大きな吹き抜けがある大空間。
大学や学校の校舎みたいな雰囲気でもあるが、受刑者が屋内運動の際にも使用する場所であるり、多目的な用途がある。
雪のない季節「健常の受刑者」は屋外グランドや体育館で、バドミントン、卓球、ランニングなど懲役の合間に運動することができる。
また、身体に障害のある受刑者は、この三層吹き抜け空間にある、人工芝を敷いた一角で運動ができる。
そこには休憩できる木製のベンチがあり、雰囲気は公園風だ。
想像と違い、冷たいコンクリート打ちっぱなし壁や寒々しい内装ではなく、格子は木材を使うなど、意外と暖かみのある造作だった。
廊下
刑務官に誘導され1階から2階へと階段・廊下を進むが、やはり自然光入り暗さがない。
ただし天井は化粧板も無く屋根の折板材が丸見えで、電気配線やパイプが走っている。
脱獄防止の為なのかは判らないが、天井裏が無い構造だ。
収容房
雑居の一般収容房については、広さは12畳の和室だ。
そしてトイレと流し台スペース分は別にあるから、布団を敷けるスペースでまるまる12畳ある。
最大8人~5人が収容され、布団5組を敷いた状態を再現していたが、ゆとりはありそうに感じた。
各受刑者が使う小さな座机と棚が人数分ある。
天井から吊り下げた液晶テレビがあり、視聴が許可されている時間帯(18時から21時まで)なら、チャンネルは自由に観ることができる。
但し房内の「序列」いかんではチャンネル権は無い。
トイレと流し台
房内に設けられているトイレ。
必ず廊下から刑務官の目が届くよう、腰から上が見える小窓がついている。
ちなみに便器は基本的に洋式であり、ウォシュレットは装備されていない。
房にある流し台シンクには、水と湯を混合できる「混合水栓」ではなく単水の自在水栓が3つ付いていた。
ここから出てくるのは飲料水だろうから、当然お湯は無いことになる。
冬でも水で顔を洗う訳であるが、それにしてもまだ経年劣化していないステンレス製シンクは清潔感があり、大きくて部屋の収容人数からみてもゆとりがある。
大浴場
受刑者の浴場はちょっとしたスーパー銭湯より広い感じがした。
そして明るく清潔だ。
壁には銭湯ではお約束のタイル壁画があり、絵柄は富士山ではなかったが、北海道の風景だった。
ステンレス製の長大な湯船が2つ並んでいる。
シャワー付き洗い場が数列あり、ひとつひとつに番号が振ってある。
お湯と水が出る蛇口がたくさん並んでいた。
この大浴場、1度に60人が入れるそうで、他に二ヵ所ある。
入浴は週2~3回で1回15分と決められているから、効率よく洗髪や髭剃り、身体洗いをこなさないと時間切れになる。
個室
工場作業した日の夜や休日に、1人で過ごせる房がある。
和室3畳強くらいの狭い房だが、自然光が入りテレビやトイレ・洗面も完備。
独房イメージとは程遠い1人部屋は、かなり居心地良さそうだが、受刑者誰もが利用させて貰えるかは判らない。
当然模範囚ではなかろうか。
懲役
受刑者が懲役をこなす工場がたくさんある。
第1から第29工場(農場も含む)あり、その陣容は下記の通りだ。
◇木工(工場数2)就業人数72名
◇印刷(工場数1)就業人数77名
◇洋裁(工場数7)就業人数400名
◇金属(工場数2)就業人数80名
◇革工(工場数3)就業人数162名
◇農業(農場1) 就業人数5名
◇その他(工場数10)就業人数596名
◇職業訓練(工場数3)就業人数26名
わたしが見学した工場は「木工」「印刷」「洋裁」など。
どの工場も徹底して整理整頓されおり、汚れという物が殆ど無い。
各工場ごとに、更衣室、トイレ、食堂といった設備が完備されている。
房同様にトイレは刑務官が目が届くよう窓がある。
大便器トイレも例外では無いが、最低限下半身は見えないよう曇りガラスだが、基本的に全てが「見える」造りになっている。
洋裁工場では自衛隊の被服を製造しているらしく、迷彩柄の布が大量に積んであった。
注目は農場に従事する受刑者の少なさだ。
僅か5名が、即売会での長蛇の列に行き渡る数量の農産物を作っているのは驚きだ。
専門知識や体力に加えて、屋外作業ともなれば脱走のリスクもあるから、選ばれし模範囚の仕事なのかもしれない。
ちなみにここの農場で生産されたタマネギをふんだんに使った「刑務所カレー」は意外な旨さだった。
医務室
札幌刑務所の医務室は、小さな町の病院並みかそれ以上の設備がある。
内科、外科、歯科、レントゲンや内視鏡、CTスキャナーも完備しており、入院設備もある。
医務室のトイレは、他と違い「腰から下も丸見え」だった。
理由は不明。
食事
受刑者の食事は、実際に提供された「朝昼晩のメニュー」が3日分、サンプルとして展示してあった。
容器こそ味気ないステンレスの食器だが、栄養バランスは良さそうなオカズやデザートに加え、味噌汁、牛乳やジュースなどがつく。
ご飯は白米ではなく麦飯が基本。
肉や揚げ物もあり見た目も悪くない。
病院食より充実したメニューに感じたが、味つけはどうだろうか。
監視の目
とはいえ、刑務所であるから快適な生活はさせて貰えない。
朝から晩まで決められたタイムテーブルに沿って行動しなければならない。
当然、至るところに監視カメラはある。
全行程約1時間の刑務所見学ツアー。
ここに入るのは見学者としてだけでいたいのもですね。
札幌刑務所
札幌市東区東苗穂2条1丁目5-1
電話 011-781-2011
2019年度のイベント予定はまだ未定です。
たまには昭和テイストの銭湯へ
目次
久しぶりに銭湯に行ってきました。
小学生以来の銭湯
訪ねたのは北海道江別市内にある「清美湯」さん。
創業は昭和49年で現在二代目。
天然温泉の大規模日帰り入浴施設に馴染んだ世代には、銭湯はちょっと入りにくいかもしれない。
常連さんばかりの町内居酒屋を訪ねるみたいな、敷居の高さを感じます。
かくゆう私も、久しぶりの「町の銭湯」にちょっと緊張しつつ暖簾をくぐります。
ふと見ると銭湯の名が壁に光っています。
どうゆう仕掛けか?
これは玄関風除の窓に書かれた「清美湯」の文字が、うまい具合に射し込む光で壁に浮き上がったものでした。
狙った効果なのか偶然なのか。
風呂屋の番台は憧れの職業だった
館内へ。
番台で料金440円を払う。
この場面、懐かしいな!
記憶にある限り小学生以来だ。
しかも番台にはまだお若い女性が座る。
この家の「看板娘」さんかな。
番台と脱衣ロッカーの間には、申し訳程度の衝立があるだけなので、基本的に番台から見える。
恥ずかしがる必要はない。
これが銭湯スタイルなのだ。
堂々と脱ぐ。
それにしても、なんと懐かしいマッサージチェアだろうか。
昔の出始めのやつが、まだ現役で動くのか。
凄い。
昭和の浴場風景
広がる懐かしの光景。
そうそう、昔はこうだった。
シャワーはホースが無い固定式だ。
そしてケロリンの洗面器!これでなきゃね!
清掃良き届いた浴槽は4つに分れている。
ちょっと深めの大浴槽、湯温ぬるめのジャグジー、サウナ用に水風呂、小さな子供用に浅い浴槽。
意外と浴槽出入りに気を使うのは、ステップが小さい割には、浴槽が深いので一歩目にまごつく。
慣れた常連なら気にならないのだろう。
昔はとくにバリアフリーとかステップなんて設計上重要ではなかったのだ。
これも昭和テイスト。
浴槽の壁に描かれた風景
銭湯の定番は大きな壁画。
どこの銭湯にも必ずこのように絵が描かれています。
北海道だから富士山ではないが、どこなのだろう。
湯上がり牛乳
気持ちよい湯上がり。
さて、定番の銭湯飲料でクールダウンといきましょう。
昔ながらの番台前にある冷蔵庫から取り出して、番台に小銭を支払うスタイルは健在だ。
番台の人と面と向かうので、さすがに全裸とはいかない。
しかし、自販機を入れず頑固にこのスタイルを維持するのは素晴らしいと思った。
お風呂の燃料
建物の裏手には燃料となる建築廃材等がたくさん積み上げられていた。
これを割っては釜に入れるのだろうか。
結構な重労働です。
燃料になりそうな物は何でも活用するのでしょう。
銭湯経営にとって燃料代は悩みの種です。
身近な町内に、だいたい1カ所は銭湯があった時代を知っている。
その頃は煙を吐く銭湯の煙突がランドマークだった。
今は滅多にお目にかからなくなりましたが、まだまだ頑張る銭湯にエールを!
清美湯
住所:北海道江別市あけぼの町14-13
営業:14時~22時(火曜日定休)
電話:011-382-2978
料金:大人(中学生以上)440円
小学生140円
幼児以下70円
混浴は10歳未満(または小3まで)
駐車場:あり
施設:1階公衆浴場、2階家族風呂(別玄関・別料金)